公演情報
<火遊び pray.02>
『東京ドーピング2020』
希望の光に幻惑された者たち、その破滅を見届ける女の物語。
ご挨拶:松澤くれは
東京の未来、というものを最近よく考えます。
都市に住む人間にとっては自らの人生とは切り離せません。
けっして楽観的であってはいけない、そう思います。
ですが。少しばかり明るい展望を添えて、見据えても良いのではないか。
東京の希望。それを、閉塞感で満ちた女性の精神に託して描きたい。
前作から続く三部作として「東京の祈り」を、僕は捧げてみたくなりました。
黒いコンクリートと銀色の鉄骨に囲まれた空間で、登場人物たちの内面を炙り出します。
青い焔を暗闇で灯すようなストレートプレイです。ご来場、お待ちしております。
あらすじ
2020年。東京。
オリンピック開催を目前に国民が沸き立つなか、その部屋はあった。
寂れた雑居ビルの一室。人の、というより生の気配が感じられない暗闇。
蛍光灯を吸いつくす壁に囲まれたその場所で、取引は今日も行われる。
アナボリック・ステロイド錠。
違法ドーピング剤の売買を生業にする女がいる。
静かに、冷たく、それでいて誘うような眼差し。
先へ先へ、その先へ。神の領域へ導こうとする。
「いくらでも売ろう。一瞬の光と、その先に待つ無限の闇を」
引き締まった黒光りする肉体から腕が伸びる。
すがるように向けられた掌は小さく柔らかい。
彼らは求めた。銀色の錠剤シートを。強さを。
女は売る。売り続ける。希望を。栄光を。喝采を。
やがて必ず訪れる、滅びの唄の途切れる時まで――。
これは近未来の東京を見届けるための、いきぐるしい物語。
【Cast】
黒沢佳奈、佑木つぐみ(以上、<火遊び>)
久我真希人(ヒンドゥー五千回)、中井萌(劇団東京ペンギン)、室田渓人(劇団チャリT企画)
雨宮慎太朗、三瓶美菜、鈴木賀央里、羽鳥紀子
【Staff】
- 脚本・演出:松澤くれは
- 技術監督:小川貴大
- 舞台装飾:じょう(アステカダイナマイト)
- 音状監督:田中亮大
- 宣伝美術:サノアヤコ
- Web製作:松島やすこ
- 演出助手:南雲慶祐
- 製作:<火遊び>
【Theatre】
ギャラリーLE DECO4@渋谷 (http://ledeco.net/)
【Time table】
2014年2月5日(水)〜9日(日)(全8ステージ予定)
2/5(水)19:30
2/6(木)19:30
2/7(金)15:00 / 19:30
2/8(土)14:00 / 19:00
2/9(日)12:00 / 15:00
【Ticket】
2,500円(前売り・当日共通)チケットは以下よりご予約いただけます。
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※受付開始・当日券販売・開場は、すべて開演30分前からです。